【レポート】教室断熱WS長野県サミットに県内外から関心集まる!
くらしふと信州では、教室断熱ワークショップの魅力を様々な立場の方と語る「教室断熱ワークショップ長野サミット」を2月27日(木)に開催し、オンライン、現地合わせて120名以上の方にご参加いただきました。
冒頭では、イントロダクションとしてNPO法人上田市民エネルギー 理事長 藤川 まゆみさんから、”断熱WS”とは何か?どんな作業をしてどんな魅力があるのか?や、長野県内で最初に始まった白馬高校で、なぜできたのか?始まりのストーリーを教えていただくとともに「断熱を教室から」輪を広げていこうと呼びかけていただきました。
続いて、実施校からの報告では2つの高校の生徒さん、そして小学校での実施を企画した保護者の方から事例を紹介いただきました。
小海高校生徒会のみなさんは、高原という寒暖差の激しい立地に位置する高校の中で、特に寒さを感じていた教室で断熱WSを実施し、その前後での変化や体感について写真やグラフを交えて報告してくれました。
白馬高校の生徒のみなさんは、令和2年度から始まった白馬高校での断熱WSについて、先輩から聞いたことや実際自分たちでWSをしたこと、さらに北海道ニセコ町の役場等の高断熱施設を訪問して、体感した違い・正直な気持ちを発表。断熱性能が高い建物の重要性を改めて教えてくれました。
大日向小学校で断熱WSを企画した保護者の方からは、児童の「教室が暑い」という声に対して、単にエアコン導入しよう、ではなく、それでいいのか?環境負荷を減らすために何かできることはないか?と問いを投げかけたところからスタートしたや実施後の教職員アンケートの結果などを教えてもらいました。
パネルディスカッションでは、エネルギーまちづくり社 取締役 内山 章 さんによるファシリテーションのもと、上田染谷丘高校教諭 上條 隆志さん、上田高校卒業・法政大学人間環境学部1年 桑田 彩芭さん、エネルギーまちづくり社 代表取締役 竹内 昌義さんにお話を聞きました。
生徒会担当として断熱WSの実施をサポートしてきた上條先生からは、参加した生徒さんが準備のプロセスの中で、普段あまり会う機会のない大人たちとやり取りする経験や1・2日で教室の快適さが劇的に変化する体感を通じて”自分にもできることがある”という自信や自己有用感が高まった、というエピソードを紹介いただきました。
現在大学1年生で高校生時代に断熱WSに取り組んできた桑田さんは、幼少期から地球温暖化防止に関心がありつつも無力感を感じて過ごしてきたところ、高校1年のときに断熱WSという手法に出会い、自ら団体も立ち上げ3年間取り組んできたこと、さらに今は後輩が引き継いで頑張っていることを教えてくれました。
令和2年度の白馬高校断熱WSから数多くの長野県内断熱WSにご協力いただいてきた竹内さんからは、岡山で始めたことが白馬、上田、大日向小とつながっていたこと、ネットワークの価値についても振り返りをいただくとともに、「断熱WS自体がゴールではなく、大人が公共工事としてやるべき」であることもご指摘いただきました。
やってみて苦労したことや資金集めのアイデアをパネリストから聞いたほか、参加してくださっていた複数の県内工務店さんから、地域の工務店として断熱施工ができるようになることの必要性や普段はなかなか建物の施工の裏側を見ることはできないが、教室をDIYすることで建物ができていくプロセスを垣間見ることができる断熱WSの価値についてコメントいただきました。
ご参加いただいた全国のみなさん、ありがとうございました!
くらしふと信州では、 4月から「断熱WS相談窓口」を設置し、疑問・質問にお答えできるようにしていきます。
まずはkurashifuto@pref.naganoまでお問い合わせください。
▼教室断熱ワークショップ長野県サミットのアーカイブはこちらからご覧いただけます▼
●実施校からの報告
・小海高校 生徒
・白馬高校 生徒
・大日向小学校 保護者