なぜ「2050ゼロカーボン」が必要?
地球の平均気温の上昇を、産業革命前と比べて2℃を十分下回り、できれば1.5℃に抑えるため
2015年に開かれたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で、世界の気温上昇を産業革命前と比べて「2℃を十分下回り、できれば1.5℃に抑える*」という目標が合意されました(=パリ協定)。
*気温上昇を1.5℃で抑えれば、2050年時点で、干ばつや海面上昇などで生命の危機に直面する人口を、2℃と比べて数億人減らすことができるといわれています。
地球の気温が何℃上がるかは、これまで人間は排出してきた二酸化炭素の累積量によって決まることがわかっています。気温上昇を1.5℃に抑えるには、2030年までに、2010年と比べて、約45%のCO2等の温室効果ガスを削減し、2050年頃には実質ゼロにする必要があります。 〔出典〕IPCC「1.5℃特別報告書」
ゼロカーボンにしなかったら、どうなるの?
CO2等の排出削減対策が今後ほとんど進まず、現在の進行速度なら世界の気温上昇は2030〜2050年頃には1.5℃に達し、2100年頃には最大4.8℃にまで達すると予測されています。 〔出典〕IPCC「第5次評価報告書」
予測2100年頃の長野県はどうなる?
将来(2076〜2095年)と現在(1980〜1999年)を比較
- 長野市の平均気温が今の九州と同じくらいに!
- 猛暑日、真夏日、夏日、熱帯夜が増え、冬日が少なくなる。
猛暑日:日最高気温 35℃以上、真夏日:同 30℃以上、夏日:同 25℃以上、熱帯夜:日最低気温 25℃以上、冬日:同 0℃未満 - 滝のように降る雨(1時間降水量 50mm以上)が増える。一方、降水のない日も増える。
息もしちゃダメってこと?
人間が呼吸で出すCO2は元をたどれば、空気中にあったCO2を光合成で取り入れた植物(野菜・果物)や、その植物を食べた動物(牛・豚・鶏など)を、人間が食べてCO2ごと体内に取り込んだもの。空気中に戻るだけで増えないから大丈夫。